輸入盤のレコードをお持ちの場合、そのレコードは高く売れるか否か?そういう疑問を持たれた場合、答えは相対的に「YES」であります。
「相対的」とつけたのはすべてが「YES」では、ないからです。
輸入盤のレコードで高く売れるのはいわゆる「オリジナル盤」です。この「オリジナル盤」の定義ですが、いろいろあります。
基本的には最初にプレスされたレコードということです。例えばビートルズはイギリスのバンドですので、イギリスで最初にプレスされたものが本来はオリジナル盤になります。
ただ、ビートルズぐらいのバンドとなると、同時にいろんな国でレコードをプレスしています。そこで、USオリジナルとか日本オリジナルとかが生まれてきます。
オリジナル盤の中で特に価値が高く評価されるのは「マトリックス番号」が小さいものです。
「マトリックス番号」とは、レコードを製造時に金属性の金型で塩化ビニールのかたまりをつぶして、レコードのような成型をします。」この金型の番号がマトリック番号なのです。
よくヤフオクでオリジナル盤の出品に際して、「マト番 1A/1B」ですなんて記載があります。これは1面のマトリックス番号が「1A」で面のマトリックス番号が「1B」です。という意味です。
その製造工程の約束事をわかっていないとあまり意味がないと思うのですが、これが重宝される傾向があります。たとえば、APPLEから最初の10万枚のプレスを依頼されたAという工場が、10万枚のプレスに手いっぱいで、Bという工場が1A/1Aというマトリックをつけている可能性もあります。まあ、それを購入したした人が幸福であればそれをよしとしましょう。
ジャズの世界でいうと、有名なレコーディングエンジニアで「ルディ・ヴァンゲルダー」という人がいます。この人はレコードプレスの金型に「これは俺がした仕事だ」と主張するために「RVG」とか「VAN GELDAR」とか耳のマークを付けたりします。
これがついているレコードは相対的に高く売れます。
クラシックの世界でいうと、圧倒的に輸入盤は高い価値があります。特にイギリスのDECCA盤は高い評価があります。それはもう音の話ではなく骨董品を集める感覚なのです。他クラシックの輸入盤で言えば、イギリスのASD盤、フランスのFASD盤、ドイツのDDG盤、アメリカRCM盤などがあります。
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